昨日の「たねわたしの会」もワタクシとYちゃんは午前中のみ。ワタクシ達小学生の保護者は午後から授業参観があったので。
というわけで、ワタクシの「かたし通勤カゴ」は、本当に少しずつ少しずつ、牛歩のごとく(いやしかし牛はけっこう歩くの早いと思うけど)しか進みませんが、昨日は最後まで編み終えて、縁の処理をしました。
2本の骨組みのうち、竹の皮の方(緑色)を捩りながら右に曲げていき、隣の隣の骨組みの下に入れていきます。一周してきて最後の骨組みは、ちょっと分かりにくいのですが、編み上げてきた最後の竹ひごの下になるように入れ込んでから切ります。
写真ではまだ竹の身の方の骨組みがそのままの状態ですが、これはこの後、縁のところでボキボキと折ってしまいます。
そして、これから縁を巻いて、持ち手をつけて、底の部分に「かすがい」を入れたら完成です。
今回は大きなカゴなので、縁を巻く竹の長さ(カゴの縁の円周の3倍の長さが必要)を測ったら、おそろしく長くて、ちょっとヒルんでおりますワタクシですが、「大丈夫大丈夫、これまでやってきたんだから」という師匠のお言葉を胸に、来週以降いよいよ竹修行も今季最終盤となる3月の「たねわたしの会」、一回ごとを大切にやっていきたいと思います。
師匠のお宅まで徒歩3分の途中の風景。
この「たねわたしの会」が始まった頃は、秋の初めとはいえまだまだ汗ばむ季節でした。大汗かきながら竹と格闘した日々が、つい先日のような気もします。
それがいつの間にか身を切る冷たい風の中、かじかむ手先で最初のカゴを作り上げたのが11月の終わり頃。そして二つ目のカゴが出来上がりつつある今は、梅と椿が仲良く並んで咲いて、時折寒くもなるけれど、風や光は確実に春を感じる季節になりました。
こんなふうに、季節を感じながら、その季節に出来ること、必要なことをやっていく暮らし、というものを目指していくのも「たねわたしの会」の活動なのかもしれません。そして、経済最優先、効率の悪いものはどんどん切り捨てられていく今の世の中で、昔から受け継がれてきたこのような大切な先人の知恵の火を消さず、うまいこと続けていくための方法を探っていきたい、と改めて思いました。
既に来季もお世話になることを約束した昨日、早くも来季に向けての夢も膨らむ「たねわたしの会」です。
それにしても、こんな竹カゴってエライな、と思います。竹以外の材料は何も使われてなくても、こんなに丈夫でしっかりしていて。自分の役目を全うした後には、放っておいても誰の手も煩わさせず、何も汚さず、ただ土に返っていくだけで。
見習いたいです。