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五島よいとこ


昨日は、農協(JAというのが正式名称なんだろうか)のフレッシュ・ミズという組織の総会+新茶の釜炒り体験+昼ごはんというのがあって、珍しく部活が休みのハナも含めて子供達4人と一緒に行きました。

うちは一応農家である、と自分たちでは思っているのですが、農協に出荷していないので、他の農業者からはあまりそのように見られていないかもしれない、という懸念はあります。従って農協との接点を保つためにこのフレッシュ・ミズ(ワタクシも含めてもはやあまりフレッシュではないミズが大半なのですが)に参加して、バランスを取っております。

それは、今自分が住んでいる地域のヒトビトや「かたし」のヒトビトやお客さまたちとの付き合いでは見えてこない「五島」を見るための大事なバランスと位置づけております。ワタクシはもともと非常に世間知らずで思考及び嗜好が偏狭なので、できるだけそれを広げて柔軟になりたいと思っているのです。例によって、これも今年役員になったものの一つです。

今日の新茶の釜炒り体験は非常に勉強になりました。というのもワタクシは子供のころに見た、集落のバア様が外の竈に大きな平釜を乗せて、お茶らしきものを、分厚い手でしゃかしゃかと混ぜながら炒っていた風景をよく覚えていて、あれの行程はどうやってやるんだろうなぁ、とずっと思っていたからです。その詳しいやり方が分かってよかったです。家の畑の脇にお茶の木があったから、少しやってみたいなと思いました。ワタクシは昔からお茶が好きなのです。

ワタクシが農業研修生だった時代から知っていて、今も昔も「五島美人」とも言うべき顔立ち(実際五島は顔立ちが美しいヒトが多いのです)と激しく繰り出す五島弁のギャップが素晴らしく魅力的な方がおりまして、その方が久しぶりに見たわが家の長女のハナがあまりにも大きくなっているのにビックリたまげておりました。その方はワタクシ達が帰っているところを呼び止めて、おそらくその方も他の団体のヒトに呼び止められて、もらって食べるところだった焼肉を持っていけ持っていけ、とわが家の子供達に持たせてくれたりしました。

昼ごはんを「五島がうまい」で腹いっぱい食べた後にもかかわらず、車の中で肉をヨロコンデ食べる子供達。「食べ盛り」真っただ中でとにかく食べること食べること、消費税増税はやはりキビシイわが家です。でも、こうやって子供の小さい頃を知っていて、「持ってけ持ってけ」と言ってくれるヒトがいるってありがたいなぁ、と思います。ワタクシなどはまだまだコドモなので、その方のような懐の深いヒトに憧れます。

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そうそう昨日は、五島市の消防団の躁法大会もあったのでした。好むと好まざるとに関わらず、両親がいろんな組織に所属していて忙しいのは、子供達にとってタイヘンなこともあるけれど、そのおかげで「アレマ、こんなに大きくなって」といろんなヒトに言ってもらえるのかもしれないし、いろいろ気にかけてもらえるのかもしれないし、それは本当にありがたいことです。

でも、昨日ちょっとした世間話の中で、どうやら「子供は五島に戻って来なくていい」という意見が主流らしい、というのが分かって残念な気がしました。もちろん外の世界は見る必要があるでしょうが、こんなにいい環境なのにどうしてかなぁ、と思います。昔と違って今はネットもあるし交通機関も発達しているし、食糧やエネルギーの自給が可能な田舎に住んでいた方が、これからの時代は特に安心だと思うけどなぁ。ま、そういう話をしているのではない、というのはいくら世間知らずでKYなワタクシでも分かりますが。

ワタクシは本当にここの環境も、ヒトビトも魅力的だと思います。もちろん好きなところで好きなことをすればいいとは思っておりますが、ワタクシは子供達にも五島はおススメできます。

今朝もコータローと通う「かわのみち」は藤の花が花盛り、柿の若葉の色をした何かの木の芽や赤い色をした木の芽との共演が見事で、美しすぎるほどでした。畑にあったりすると、とびきりイヤなヤツに思える野バラも、関係ないところにあるのは花を愛でて楽しむのですが、その花がそろそろ咲き始めそうなのも嬉しいことです。

自然の色や形の美しさは本当にスゴイ。前にも書きましたが、→自然はオサレでオサレは自然だ いつも自然がお手本です。











by sanahefuji | 2014-04-21 10:03 | 雑記 | Comments(0)

ここは五島列島福江島。「かたし」とは椿の古い呼び名です。2001年にIターンして就農した私たちが週に一度、土曜日だけやっている直売所&飲食店、ときどき居酒屋(居酒屋は予約制)「かたし」(2016年に「木ノ口かたし」に改名)での出来事、五島の暮らしの日常などなど。日本の端っこで繰り広げられる、ささやかな人生劇場を綴っていきます。


by 山﨑早苗