一昨日、「木ノ口かたし」でお客さまにお出ししております「ほうじ茶」のことで、下田茶園さんから電話がありました。昨年の熊本地震の影響で、なんとあの素晴らしく美味しい「ほうじ茶」が足りなくなってしまった、ということで、6月まで入荷できないという事実が判明いたしました。
そのことは、本当に残念で、茶飲みのワタクシなどは、この「ほうじ茶」が大好きなので、いまある分の「ほうじ茶」がなくなったら、どうやって生きていこう、と思うくらいなのです(大袈裟な)。まぁしかし、こればっかりは仕方がありません。入荷できる日を指折り数えて待ちたいと思います。
来期は確実に手に入るよう、年間予約をしようと思っておりますので、下田茶園の「ほうじ茶」ファンの皆さま、1年間に必要な量が分かる方は、それを教えていただければ(例えば2か月に一つ、とか3か月に一つ、というように)、一緒に注文しますので、お申し付け下さいませ。
いつもは注文をして、ほんの短い会話をするだけでしたが、一昨日は随分と長いことお話しをして、地震のことや、暮らしのことなどなど、いろいろ聞きました。
前にも書いたと思いますが、やはり下田茶園さんも地震の被害を受けて、今も農地の修復作業に追われているそうです。いつもお茶と一緒に届けて下さる「お茶だより」からも、電話のお声からも明るく前向きで素敵な方、というのが伝わってくるのですが、それでも地震の後はしばらく落ち込んで何もしたくない時期もあったとのこと。
けれど、地震では若い人も亡くなったりして、生きたくても生きられなかった人もいるんだから、生きている人間がしっかりしなければ、と奮起して、周囲のお年寄りはもっと困っているだろうから、と毎日、家の周りで採れるものでごはんを作って(20~30人!と仰ってました)届けるようになってから、だんだん元気が出てきた、とのことで、本当に頭が下がる思いです。
強くて優しいヒトがここにもいました。
旧「かたし」が閉店して2年、「木ノ口かたし」が始まってもうすぐ1年、あまりのタイヘンさと目まぐるしさに、落ち込むヒマもなかったものが、今きっと、少し余裕が出てきて、喪失感や悲しみが出てきたんだろうなぁ、と思います。
でも、そのことによって、「人や自然の優しさ、美しさ」というものもまた、見えてきたように思います。
どうも、「ええかっこしい」が抜けないのですが、やっぱり、そういうふうに物事をとらえようとする傾向は、決して悪いことではないのかも、と思ったり。
でも、傷ついたり悲しんだり怒ったりしている自分の感情を無視することなく、自分自身で癒していくことを忘れずに。
この「ほうじ茶」を飲みながら、ブログを書く、あるいは本を読む、というのがワタクシの癒しの時間です。
いつも読んで下さる皆さま、本当にありがとうございます。