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生きものは育つもの

「木ノ口かたし」の窓から、バラが見えたらいいなぁ、と思っていました。
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植えて2年目の今年、窓からこんなふうに見えるようになりました。

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この前の日曜日は「母の日」でしたが、ワタクシは、この「母の日」というのがずっとキライな日で、ツライ日でした。でもワタクシは、ホラ、例の「やせ我慢体質」ですから、平気なフリをしていたのです。しかしワタクシは、近年のいろいろな出来事を経てきて、そんなに無理をしないで、自分の気持ちを大切にしてもいいのではないか、と思ったのです。

なので、ひっそりと「母の日」をやり過ごそう、と思っていました。誰も気が付かないで過ぎてしまうといいな、と思って。

ワタクシの思惑通り、その日はただの日曜日として過ぎようとしていた、と思っていました。午後までは。

ところが午後になって、サトが「あ、今日は『母の日』じゃん」と言って、出かけて行きました。

三姉妹が晩ごはんを作ってくれる、と言いだしました。

そして、その晩ごはんの時に、みんながプレゼントをくれました。
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外に出かけて行ったサトは、シロツメクサの花冠を作っていたのです。ハナは日曜日でも学校に行くので、その帰りにお菓子を買ってきてくれていました。アサはケーキを作ってくれて、コータローは保育園でのプレゼントをくれました。

母親がいなくなってからのワタクシにとって、ずーっと、「母の日」は気が滅入る日だったのです。そして、そのことを前にブログでは書いたと思いますが、それまでは誰にも言えなかったので、「母の日」は大人になってからも気が重い日であり続けました。

それが、こんなにいろいろしてもらえるなんて。

自分は何もしなかったことを、恥じました。

来年はきっと何かしよう、と思いました。

バラにも子供にも、ワタクシは殆ど何もしていないのに、生きているものは、こんなに自分でスクスクと育っていくものなのだなぁ、と思ったことでした。

あ、バラには何もしてない、とは言え、毎日見に行って挨拶をして、虫がついていたら手でつぶしたり、ということくらいは、していたかな。

子供に関しても、きっとその程度。

たいしたことはしなくても、生きているものは自分で育つのです。

スゴイなぁ。






Commented by ひとみ at 2017-06-09 22:11 x
幼いころにお母さんを亡くすっていうのは、本当に大きな心の穴になるんでしょうね。空洞ね。
でも、良い子に恵まれたね~
私なんか、我が子に何にももらったことも無いし、感謝の言葉もないけど、子供が不自由してない証拠かな、と自分を慰めたりしてます、、
Commented by sanahefuji at 2017-06-11 01:35
家族とか恋人なんかが関連するイベントというのは、それを持たないヒトにとっては、わざわざそのことを思い起こさせる、実に迷惑な側面がある、ということを学びました。

でもそれを越えることが課題なのですから仕方ないのです。

気にしないでいられる、すんなり受け入れられる、とかいう状態は、すごく恵まれている、ということです。きっと。

by sanahefuji | 2017-05-16 22:31 | 家族のこと | Comments(2)

ここは五島列島福江島。「かたし」とは椿の古い呼び名です。2001年にIターンして就農した私たちが週に一度、土曜日だけやっている直売所&飲食店、ときどき居酒屋(居酒屋は予約制)「かたし」(2016年に「木ノ口かたし」に改名)での出来事、五島の暮らしの日常などなど。日本の端っこで繰り広げられる、ささやかな人生劇場を綴っていきます。


by 山﨑早苗