昨日、いつものごとく「木ノ口かたし」の準備をしながらラジオを聞いていたら、(まだその時間は「ラジオ深夜便」の時間帯なのですが)、「明日へのことば講演会」でゴリラ研究の第一人者、現在は京都大学の総長であられる山極壽一氏の講演をやっていました。
ワタクシ、この方が好きなんです。なので昨日の朝は、なんてラッキー!と思ったことでした。この方が語っている、ゴリラの研究から見えてくる人間社会についての洞察というのが実に説得力があって、ワタクシはその説に絶大なる信頼を寄せております。
昨日の深夜便の中の講演も、ものすごく興味深いお話でした。でも、ここに書こうとしたら、既に内容を正確には覚えてないのです。ナンテコッタ。聞き逃しサービスでもう一回聞いてみようかな、と思います。もうホントにすぐに忘れてコマッタもんです。
昨日の講演の中では言ってなかったと思いますが、氏は、昨今の人間社会が個人主義に突き進み、利益を重視する格差社会になっていることを、「人間社会が『サル化』している」と言って危惧しておられます。
本来の人間社会は、平和的で勝ち負けを作らないゴリラの社会に近いはずだったのに、経済発展のために利益最優先を続けてきた結果、強者が絶対のサル社会に近くなっているのではないか、ということを氏は仰っているのです。
人間はいろんなものを考えだして進化しているつもりが、なんという退化をしているんだろう、と思います。
五島で暮らしていて、すごくいいところは、本来の人間社会というべき共同体がまだかろうじて残っていて、その中で暮らし、子供を育てたり出来る、というのが実に良かったのです。
ところが、今、五島でも共同体の維持、というのがすごく危うい状況になりつつある、とワタクシは思っています。
時代の流れ、と言ってしまえばそれまでですが、本当に大事なものが見えにくい世の中ですから、みんな気がつかないうちに良いものまで捨ててしまっているのかもしれませんね。
しかし、ワタクシはその見えにくい大事なものを、なんとか目に見える形にできないものか、とずっと考えておりまして。
旧「かたし」および「木ノ口かたし」というヘンテコな店が、その集積場のようなものかもしれません。
それが分かるヒトには分かるらしいので、ワタクシは訪れて下さる皆さまにいつも勇気を頂いております。店なのに、有形無形のいろんなものを皆さまが持って来て下さるのが本当にありがたいことです。
なので、いつもお店が終わった後に、じんわりと温かい気持ちになるのです。
さてさて、そんな昨日の「かたしのお昼ごはん」は、
・鶏肉とピーマンの細切り炒め
・鯖と厚揚げの味噌煮
・ポテトサラダ
・キュウリのきざみ昆布と梅干し和え
・卵焼き
・白菜とニンジンとタマネギの味噌汁
・カマド炊きごはん
・スイカ(頂き物)
・ブルーベリー
・ブルーベリーケーキ
でした。
盛り付け例。
あ、そうそう、昨日が締め切りだった、とある文章を書き終えて、ワタクシは再び薬物的な快楽に浸ってしまいました。本当に「ヤバイ」というくらいの開放感で、こうしてヒトは何かに溺れていくのかもしれない、と思ったほどです。
まぁでも、本当の薬物ではないし(脳内物質というやつだろうか)、酒やギャンブルや男や買い物や、といったものではないのだから、文章を書くくらいは勘弁してもらおう、と思います。
せいぜい晩ごはんの手を抜くくらいのものです(朝ごはん昼ごはんは手抜きが常態化しております)。あ、掃除とかも、かな。
まぁカンベンして下され。