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なかなかしつこい桎梏(しっこく)の綱

昨日、中止になった運動会の代わりの発表会的なものが小中合同でありまして、そのことについて書いていたのですが、途中で寝てしまい、最後まで書けないうちに、もう今日は「木ノ口かたし」の日になってしまいました。

なので、取り急ぎ、「かたしのお昼ごはん」の記述を済ませておきましょう。
なかなかしつこい桎梏(しっこく)の綱_b0317003_20435302.jpg
・煮卵
・大根の皮のキンピラ
・カマスと長芋とキャベツとニンジンのサラダ
・ミョウガとサバの生節の味噌和え
・大根と厚揚げの煮物
・カボチャとアオサの天ぷら
・キャベツとタマネギの味噌汁
・カマド炊きごはん
・リンゴと胡桃のケーキ

でした。

先週は台風で「かたしの昼ごはん」がなかったので、随分と間が開いたような気がします。正月でもないのに、なんだか調子が狂いますね。

さて、今日は午後からワタクシは、店番を夫&アサに任せて合唱の練習に行かせてもらいました。

長崎しまの芸術祭の一環で、11月11日と11月23日に福江文化会館にて、東京芸大の先生方やオーケストラのヒトビトとの共演があるのです。

それで、今日と明日の2日間、合唱指導の専門の先生の指導を受けることができる、というので、ワタクシは「これは絶対に行かねば!」と思い、参加しました。

なんせ、ワタクシの残りの人生は、何度も言うように「農業・合唱・田舎の暮らし」という、この3つのことの発展のために捧げる、ということは、もう決まっているからです。

今日、その合唱の先生の指導を受けてみて、ワタクシは悶絶の楽しさ、でした。

「悶絶」と「楽しさ」は矛盾するのではないか、って?

いえいえ、そんなことはないのですよ。

楽し過ぎることを、ワタクシの辞書ではこう表現したい、と思います。実際には、もだえ苦しんで気絶はしないけど、それくらい楽しかった、ということです(意味ワカランか。

何もワタクシに限ったことではないでしょうが、ヒトは好きなものには夢中になりますよね。そして、それ以外のことが、もう何も入り込む隙間が全くないほどに集中します。そういうこと、子供の頃はけっこう多かったと思います。

ところがところが、オトナになってからは、そういうふうに周りの風景が何も見えなくなるくらい、あるいは他のことを全く考えないくらいに集中する機会ってホント少なくなってしまいました。

でも、今日思い出しました。そして、練習が終わった後、歌うこと以外のことを何も考えていなかった、全部忘れていた、そして何も頭をかすめなかった、ということに感動しました。こういう感じ、ホント久しぶりだなぁって。

だから、3時間など一瞬でした。

あーもっと続けて歌いたい、と思いました。

そしてワタクシは思いました。

あーワタクシは何もしてなかったんだな、と。

残りの人生を捧げる、という割には、何も本気でやってないじゃないか、と。

どうすれば本気で取り組めるのか、と考えた時、大事なことは、自分の生命力を弱らせないようにすることだよな、と思うのです。

そのためには自分が力を発揮できる状況を、きちんと自分で整えていかなくてはなりません。

小心者のワタクシは、世間の目とか他人の目とか、けっこう気にし過ぎるタチでもあり、知らず知らずのうちに生命力を弱らせていっていたんだな、と、本当に最近またまた思っているところでした。

前もそんなふうによく思っていて、でもまた少しマシになって、けれどそれはまた波のように揺り戻しが来ます。揺り戻しが来ている今、それは前の状況とはまた違っている、と感じます。

少しずつ、少しずつ、自分というものが分かってきているからです。

別人になる必要はないのだ、ということも。

多分誰でも、もともと大きな力と豊かな心を持っているのに、それを封印してしまうのですね。真面目に一途に、「こうあらねばダメだダメだ」と思い詰めて固くなってしまって。

それを解放できたらいいのにな。

今日の歌の指導でも、歌う時に心を解き放つことの大切さを仰っていました。

何でも同じ、そうなんだな。

誰にされたわけでもなく、自分で自分を縛りつけていた「桎梏の綱を解き放」つ(注 帯広畜産大学逍遥歌 冒頭)時、ヒトは驚くほど、力を発揮できるのではないのかな。

そんなことも思う、ワタクシ女寅次郎(しつこい)。

フーテンの寅は寅なりに、残りの人生の目標に挑んでいきたいのでごさいます。














by sanahefuji | 2018-10-13 22:05 | 雑記 | Comments(0)

ここは五島列島福江島。「かたし」とは椿の古い呼び名です。2001年にIターンして就農した私たちが週に一度、土曜日だけやっている直売所&飲食店、ときどき居酒屋(居酒屋は予約制)「かたし」(2016年に「木ノ口かたし」に改名)での出来事、五島の暮らしの日常などなど。日本の端っこで繰り広げられる、ささやかな人生劇場を綴っていきます。


by 山﨑早苗