いつものごとく昨日、朝のラジオを聞いていて、地方の話題、みたいなコーナーで、お雛様の話題が出た時に、ワタクシは「ハッ」としました。
あ、またお雛様の存在を忘れていた!
と思ったのです。それで、慌てて小さなお雛様たちを出してきて、「木ノ口かたし」の店内に飾りました。ということは、本物の人形のお雛様はまだ出てない、ということです。ホントにどうして忘れてしまうんでしょう。
桃の花ではなくて、梅の花と一緒に。これは親戚のヒトが荷物を送って下さった時に一緒に入っていたもの。
こちらの吊り雛は前の「かたし」の時に商品を出して下さっていたお客さまに頂いたもの。
手作りです。
同じ方から頂いた、やはり手作りのもの。
お顔がなんとも愛らしい。
そして19年前の3月3日、ハナが生まれた時に友たちが贈ってくれた、かわいいかわいいウサギのお雛様。これが里芋の中に入っている、という心憎い演出。物を作るヒト、というのは、どうしてこんなことを思いつくのでしょう。左のトンボがとまっているのが帽子みたいに蓋になって、そうするとそれは里芋になるのです。
来週の日曜日が3月3日ですから、ヨカッタ、今週の「木ノ口かたし」に飾れて。ラジオを聞いていたおかげです。
いつも土曜日の朝は、「ラジオ深夜便」の時間から聞いていますが、4時台のインタビューというのが、いつもなかなかの人選で、面白い話が聞けるんですけれども、昨日は元お相撲さんの話でした。特に相撲に興味があるわけではないワタクシは、なーんだ相撲か、などと思ってしまったのですがね、これが面白かったのです。
その方は相撲の稽古の基本である「四股(しこ)」について、熱く語っていたのでしたが、その四股の大切さ、奥深さ、というものがよく分かる話でした。赤ん坊のように柔軟に開いた股関節を保ち、体に余計な力を入れず、つまりゆるめて、相手の力を自分の力に変えるような体、というのを目指す、というようなことを仰っていたような。それは、地震とか台風などの災害に遭って、外部から強烈な力が及んでも倒れない五重の塔のような体にする、ということだとか。
ワタクシがその話にすごく納得したのは、以前書いたことがありますが、ワタクシは「ゆる体操」というのを習っていて、やはりそれも、体をゆるめる、ということと、軸を通す、ということが基本だからです。
そのように五重の塔の例を出してお話をされていましたが、相撲と建築、というのは、一見何も関係がないようでいて、どういう世界であっても、上を目指していくと、そこには共通の何かがあるんだな、とワタクシは思いましたのです。
相撲と言えば、ワタクシが子供だった頃に圧倒的な強さを誇っていた横綱が千代の富士、なのですけれど、ワタクシはこの千代の富士がキライでした。
そしてワタクシより一つ年下の国民的美少女ゴクミこと後藤久美子がキライでした。
この二人の人物がどう関連があるかと言いますと、これ、どちらもワタクシにとっての桜と一緒なのだな、ということが、桜に対する特別感が強すぎて嫌っていた、本当は好きなのに、あまりにも気になるためにイヤだと思っていた、ということが判明した件で、分かったのです。
千代の富士って、他のお相撲さんと違いすぎましたよね。だって、あんなにキリリと引き締まった小柄な体躯、顔も鋭いし、それで圧倒的に強い、なんて、ちょっとちょっとズルイんじゃないの、と桜に思っていたのと全く同じようなことを思っていたのです。他を圧倒的に引き離す魅力、というのが許せん、みたいな。
ゴクミも一緒で、美少女は世に多けれど、あんなに存在感のある美少女というのは他にいないと思っていたし、なおかつ、あの顔や生意気な態度がワタクシは本当は好きだったのですよ。なのにキライだと思っていた。なんというヒネくれた子供、天の邪鬼なんでしょう。
だからワタクシが大好きな「男はつらいよ」のマドンナ役に抜擢されたのも、なんかイヤ、こんな棒読みみたいなセリフで、ホントにヘタなのに、なんで山田洋次監督はゴクミを使うんだろう、と文句を言っていた。でも、本当は分かっていた、山田洋次監督が他の誰でもない美少女ゴクミを採用したのは、ただ美しいだけではないからだ、と。
ひねくれ者から出発したワタクシの人生は、だんだんと素直になってゆく旅であります。
桜に対する本当の気持ちを認めた途端に、桜からも溢れるような気持ちを受け取るようになりました。もうそれは、ちょっと恥ずかしくなってしまう程の相思相愛。
チラリと見て「あっ」と思ったら、桜の気持ちが自分の中に入ってくるような、そんな不思議な感覚を味わっています。こんなこと書くと、読むヒトによっては「このヒト、ちょっとイカれた女?」みたいに思われてしまうかもしれませんが、このブログの読者の皆さまなら分かって下さるはず、と思って明かすのです。
そういう世界に暮らしていることが、嬉しい今日この頃でございます。
今日はこれから椿まつりのお茶会に行って来ます。
皆さまも、どうぞ良い一日をお過ごしくださいませ。