昨日、カッコいい校長先生の話を書いていて思い出したのが、これも類稀なる「カッコいい市長あるいは町長もしくは村長さん」のこと。
これもあまりいませんよね。カッコいい校長先生というのは、ワタクシが生きてきた46年の間、自分や子供の学校で出会った校長先生の中でもたったの一人であった、というくらい稀な存在であったわけですが、カッコいい首長さんというのも、そうそういるもんではありません。
そしてワタクシが出会ったカッコいい市長あるいは町長もしくは村長さんというのは、この市だか町だか村だかが分からないということからも分かるように、これはドイツでの話なのです。
ワタクシはドイツの農家に居候させてもらって(あ、ここで既にワタクシは農家の居候デビューをしていたんですね)いたことは時々書いてますけど、この時、2軒の農家にお世話になりました。
その後半にお世話になった農家があったところの首長さん、このお方がとってもダンディでカッコよかったのですよ。
日本でもドイツでも首長さんを見る機会、というのは、何かの式典ということなのですけれど、やはり式典というのは日本でもドイツでも退屈なものです。
しかも当たり前ですが皆ドイツ語で何か喋るわけですから、簡単な日常会話しか出来ないワタクシなどは何言っているんだか全然分からない、そしてこれも共通、前に出て喋るヒトの話は長いのです。
だから、この首長さんがカッコいい、というのが、ワタクシにとっては実に救いとなりました。
全く意味が分からない演説を聞いている間中、「あーカッコいいなぁ、素敵だなぁ。」と思ってお顔を拝見し、様子をつぶさに観察している間に演説は終わっている、ということになるわけですから。
そして幸運なことには、ワタクシが日本からやって来た農家の居候、ということで、農家のお母さんなどが、わざわざその首長さんに紹介してくれたりして、間近で拝見することも出来て、握手なんかもしちゃったりする、そしてその素敵な微笑みを向けて下さる。おーなんという役得(農家の居候としての)!
と、ワタクシはタイヘン嬉しかったのです。
さらにワタクシが日本に帰国する前には、市長室のようなところに呼んで下さり、椅子に座らせて下さって、一緒に写真に収まった上に、なんと記念の品まで頂いたりして、もうドキドキして舞い上がってしまったワタクシでしたが、その机の上の端っこに飾ってあった写真立てには奥様らしき方の写真があったりして、「さすが!」と感心したものです。
「カッコいい」というのは、容姿がいいだけではそのように断言はできませんで、このような優しさを兼ね備え、しかもそこはかとなく漂う「知性」というものの存在が特に重要である、とワタクシは考えるのであります。そのようなお方が真に「カッコいいヒト」と言えるのですね。
昨日の「カッコいい校長先生」にも優しさを示すエピソードがあります。夫と子供たちが港に何かの用事で出かけていて、港の駐車場に車を停めていて、そこを出る時になって、財布を忘れて一銭のお金も持っていなかったことに気付きました。その駐車場は確か30分は無料だけど、それを過ぎると料金がかかってしまうのです。あと数分で料金がかかってしまう、というその時、長蛇の列の中にいた、その校長先生が、わが家の無一文の車が先に出られるように順番を譲って下さった、ということがあったのです。
このことから、カッコいい、というだけではなく、本当に紳士的なお方である、ということも分かったのでした。
人間というのは年齢を重ねれば重ねるほど、とりわけ内面が外観に影響するようになるものですから、年齢を経ても「カッコいい」というのは、中身も良いと考えてまず間違いないのだなぁ、と、たったの二つの事例からも分かるのでした。
しかしこの「カッコいい○○ シリーズ」というのは、今のところ第2弾までしかなくて、これから第3弾、第4弾、と続いていくかどうかは定かではありません。やっぱりなかなかないことですからね。
あ、そうだカッコいい、と言えば、わが家にホームステイしたドイツのバレー少年Bennoもいましたね。これは「カッコいいゲスト」かなぁ。このことは前に書きました。しかし、彼はその時まだ17歳、それからどう変わっていくのかは未知数でした。
あっ、そう言えば、ハルさんが白人男性の外見のピークは23歳とか言っていて、その頃のBennoが見たいよねぇ、と盛り上がっていたのに、あれからもう10年もたってしまいました。ということは今、27歳だなぁ。どうなっているのか知りたいような知らなくていいような。
知らない方がいい場合も、あるからなぁ。
カッコいい○○シリーズ、時々書けると、それはなかなか楽しいことです。
しかしまぁ、希少価値であるから楽しい、ということもありますね。
そして、秘密にしておきたい、という事例もありますから、果たしてこのシリーズは続くのか続かないのか。
乞うご期待!?
「新学期、つかれたな。」
注)写真と本文は関係ありません。